[ 大人の健康情報 ]

原因不明のめまいはもうこわくない

超高齢社会の到来で、ご高齢の患者さんが年齢とともに身体に起こってくる、言わばどうすることもできない変化を主訴に、病院を受診する割合が増えます。私が専門とします内耳組織は、基本的に傷ついても再生しませんので、今回の講演で取り上げさせていただくめまい平衡分野は、まさに超高齢社会の問題に直面することになります。
様々な統計報告から良性発作性頭位めまい症(BPPV)は約50%、つまりめまい患者さんのおよそ2人に1人を占めます。極論ですが、人類全員がもし「ヘッドアップ就寝」すれば、世界最多数のめまい疾患であるBPPVは絶滅し、世界中のめまい患者さんは半減することになります。このことは極論でありながら、超高齢社会において医師が国家とともに取り組むべき重要なヒントが含まれていると考えています。
めまい、慢性めまい、原因不明のめまいでお困りの方。是非、奈良医大めまいセンターまでお運びください。

 

参考文献
奈良医大Homepage: http://www.naramed-u.ac.jp/~oto/
奈良医大Facebook: https://www.facebook.com/otolaryngologyhnsnaramed/

講師紹介

奈良県立医科大学 耳鼻咽喉・頭頸部外科学 主任教授北原 糺
同・めまいセンター センター長 兼任
大阪府枚方市で育ち、大阪府立四條畷高校を経て、1992年に大阪大学医学部卒業。引き続き同大学大学院修了。大阪労災病院耳鼻咽喉科・部長、大阪大学医学部耳鼻咽喉科・准教授を経て、2014年より奈良県立医科大学耳鼻咽喉頭頸部外科・主任教授。2016年より同大学附属病院・めまいセンター長兼任。

専門外来: めまいセンター(耳科・神経耳科外来)
専門資格: 日本耳鼻咽喉科学会・専門医、指導医、日本めまい平衡医学会・専門会員・相談医・代議員/理事、日本耳科学会・代議員/理事。
診療モットー: 医学知識と臨床技術を最大限に活かす。またその限界もわきまえる。
座右の銘: No pain, no gain。Pay it forward