[ 大人の健康情報 ]

手術前にしておくこと ~プレハビリテーションで術後回復を促進~

周術期とは、手術前、手術中、手術後までの期間のことを指します。最近は、手術後の患者さんが回復し、通常の生活機能が維持できるよう手術前から様々な取り組みがなされています。これを“プレハビリテーション”と呼んでいます。手術前からの運動療法、栄養管理、口腔ケア、禁煙、不安対策などを行うことで、手術後の回復が改善するといわれています。

プレハビリテーションについて

具体的な運動

一般には、ウオーミングアップ(ストレッチ)、有酸素運動(ウオーキングなど)、抵抗運動(筋トレ)、クールダウン(ストレッチ)などを計50分、週3回以上することが推奨されています。手術前に筋力を高めることで、術後の早期回復やぼけの予防にもなります。手術前からの運動習慣を術後も継続することで、健康長寿を目指しましょう。

ただ、心臓・血管・呼吸器のご病気をお持ちの方、手足が動かしにくい方、運動で胸が痛くなったり、呼吸が苦しくなることがある方は運動することが危険な場合もありますので、無理をせず、専門医と相談の上、実施するようにしてください。

講師紹介

奈良県立医科大学 附属病院周術期管理センター
周術期管理センターは、奈良県立医科大学附属病院で手術を受けられる患者さんが、安全な質の高い周術期管理を受けていただけるよう、多職種のチームで協力してサポートさせていただくためのセンターです。
外科医、麻酔科医、歯科医、看護師、薬剤師、理学療法士、作業療法士、臨床工学技士、管理栄養士、臨床心理士、歯科衛生士、医療ソーシャルワーカー、事務などが共同で、最善のケアができるように配慮させていただきます。